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薄毛 対策

病気やストレスから

季節の変わり目までさま

ざまな抜け毛の原因があり、

 

現在日本人の成人男性で

薄毛を気にしている人の数は、

およそ1400万人いるといわれています。

 

比較的多く相談されるタイプの脱毛症について、

もう少し詳しく解説することにしましょう。

 

なかでも相談件数が増えているのが、

男性型脱毛症(AGA)です。

AGA 男性型脱毛症

 

男性型脱毛症

「遺伝的素因を持つ思春期以後の男性が、

男性ホルモンの影響を受け、

全頭ではなく前頭部から

頭頂部に限局して毛包が縮小し、

硬毛が軟毛化する変化」

ということができ、

 

前頭部や額の両サイドが後退していくタイプ

(A型、H型)、

頭頂部から薄くなるタイプ(C型)、

これらの融合タイプ(O発毛型)

などのパターンがありますが、

最終的にはほぼ同じく、

生え際から頭頂部まで薄くなる(U型)になります。

ハミルトン・ノーウッド分類

この男性型脱毛症による脱毛は、

筋肉や骨格を発達させ、

男らしい体をつくる

男性ホルモンが原因とされています。

 

睾丸から分泌された

男性ホルモンであるテストステロンが

毛乳頭細胞内に入ると、

5α‐リダクターゼ(還元酵素)により、

5倍も生理活性の強い

5α‐DHT(ジヒドロテストステロン)に

代謝され男性ホルモンレセプター(受容体)と結合。

 

さらに、

細胞の核内の標的遺伝子のプロモーター

(転写の開始に関与するDNA上の特定領域の短い堀基配列のこと)

に結びつき、

薄毛、細毛をひき起こすようになってきます。

 

男性ホルモンレセブターは

後頭部や側頭下部の毛乳頭細胞には

わずかしかないことから、

 

前頭部や頭頂部がハゲても

後頭部や側頭部の毛髪は残っています。

 

後頭部はハゲない

5α‐リダクターゼには、

I型とⅡ型があり、

I型は全身の皮層、皮脂腺など、

人のいろいろな組織に、

Ⅱ型は精嚢、前立腺、外陰部の皮膚、

前頭部や頭頂部の毛包、ヒゲ、

胸毛といった限られた部分にのみ

あることがわかってきました。

 

5αリダクターゼにより多くなった皮脂は

常在細菌などの影響で

脂肪酸に変えられたり、

 

紫外線により過酸化脂質をつくり、

皮膚の角質と混じって脂漏性のフケとなり、

 

結果として脂漏性脱毛にも

発展するようになってきます。

 

男性ホルモンの影響によりヒゲは濃くなり

前頭部一頭頂部の髪は薄くなってくるように、

同じ男性ホルモンが一方では発育を促進し、

もう一方では退縮させるという

全く逆の作用をするのはなぜでしょうか?

 

 

これについては、

毛乳頭細胞と毛包の外毛根鞘細胞をそれぞれ取り出し、

男性ホルモンを添加して一緒に培養して観察したところ、

ヒゲの毛乳細胞では上皮系細胞の増殖がみられ、

男性型脱毛を起こしている毛の

毛乳頭細胞では増殖が抑制されていることが

観察されています。

 

 

このことから、

標的遺伝子に結びつくと、

ヒゲの毛乳頭細胞では

IGF‐1(インスリン様成長因子)という

成長因子が分泌され、

ヒゲの成長が促進されるようになり、

前頭部、頭頂部の毛乳頭細胞では

角化細胞の増殖を抑制する

TGF‐β1(形質転換成長因子)という

因子がつくられ

毛乳頭が萎縮するようになります。

 

結果、毛母細胞の成長が抑制され、

アポトーシス(細胞死)を起こすようになり、

 

ヘアサイクルの成長期が短縮し、

細くて短い毛に生え替わりながら、

うぶ毛へと逆転換して

ハゲになっていくことがわかってきました。

 

 

脱毛の誘因は男性ホルモン?

このように男性型脱毛は主に男性ホルモンが影響し、

その感受性などが関係しています。

 

ですが、

脱毛の誘因は男性ホルモンだけではありません。

 

薄毛・ハゲの進行スピードなどに

シャンプーも関係してきます。

 

ヘアケアは

「洗髪に始まって洗髪に終わる」

といわれるように

シャンプーは大切です。

 

髪や頭皮が汚れていると

ヘアスタイルがまとめにくくなるだけでなく、

フケやかゆみ、

炎症などを引き起こしやすくなり、

間違ったシャンプーは

薄毛を促進してしまいます。

 

私たちの体からは

内因性の汚れとなる皮脂や汗

フケなどか分泌されており

ベタつきを起こす皮脂は

脂腺の細胞が脂肪化してできたもので、

本来は皮膚の温度では

透明な液状をしているのですが、

毛包内を通過するとき

バクテリアにより分解され、

また毛包内の角質細胞と混じって

チーズ状の塊になって分泌されてきます。

 

特に頭皮は皮脂腺が発達しているため、

過剰に分泌されるようになると、

毛穴周辺に脂栓となって溜まりやすく、

酸化すると過酸化脂質となって

トラブルを引き起こしやすくなってきます。

 

皮脂か脱毛に関係するという研究では

「第56回 日本化粧品技術者会(SCCJ)研究討論会」

でライオン株式会社・ビューティヶア研究所および

生物科学センターが、

男性型脱毛を促進するメカニズムのうち、

頭皮から分泌される皮脂が脱毛を起こす作用に

着目しました。

 

結果、皮脂と脱毛との関係について

「皮脂が酸化されて生じた過酸化物質が、脱毛を促進することを世界で初めて組織学的に確認することに成功した」

と発表しているように、

過剰な皮脂が脱毛を引き起こすことが

証明されています。

 

また頭部に髪かあることから汗で蒸れやすく、

過剰な汗は頭皮をアルカリ性にし

皮脂膜の働きを弱め、

雑菌の侵入を助け、

フケが発生しやすくなっています。

 

そのため不潔にしていると

頭皮環境が悪化しやすくなり、

体の中でいちばん汚れやすい部位といわれていますので、

清潔をこころがけなければなりません。

 

だからといって洗い過ぎたり、

頭皮に合わないシャンプー剤を頻繁に使用すると、

それが原因で頭皮を荒らし、

結果として抜け毛が増えることもあります。

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